『今日の気分』を記録して夫婦で共有する:心のウェルネスを高める簡単な方法
はじめに:体の健康だけじゃない、心のウェルネスも大切にしていますか?
健康的な生活と聞くと、食事や運動など、体のことばかりを思い浮かべがちかもしれません。もちろん、体の健康はウェルネスの重要な要素です。しかし、私たちの心も同じくらい、あるいはそれ以上に、日々の幸福感や活力に影響を与えています。
「最近、なんだか気分が晴れないな」「疲れやすいのは体のせいかな、それとも…」そう感じることがあっても、その原因や状態を言葉にして誰かに話すのは難しいものです。特に、一番身近なパートナーである夫婦間でも、お互いの心の状態について深く話し合う機会は少ないかもしれません。
一人で心の状態を抱え込まず、夫婦で互いの「今日の気分」を少しだけ共有してみませんか。わたしたちのウェルネスダイアリーは、そうした日々の記録と共有を通じて、夫婦がお互いの心のウェルネスにも関心を持ち、支え合える場所を提供したいと考えています。
この記事では、心のウェルネスに意識を向けることの意義と、初心者の方でも無理なく始められる「今日の気分」の簡単な記録方法、そしてそれを夫婦で共有し、互いを労り合う具体的なステップについてお話しします。
なぜ『今日の気分』を記録することが大切なのか
自分の心の状態を記録することは、自分自身を理解するための第一歩です。記録をつけることで、以下のようなメリットが生まれます。
- 自分の状態に気づく: 漠然とした不調や好調が、具体的な言葉や印として可視化されることで、「あ、今日は少し疲れているな」「昨日のこの出来事があったから、気分が良いんだな」といった気づきが得られます。
- 変化のパターンを把握する: 数日、数週間と記録を続けることで、特定の曜日や時間帯、あるいは特定の出来事の後に、気分の浮き沈みがあることに気づくかもしれません。これは、自分の心の状態に影響を与える要因を特定するヒントになります。
- 無理をする前に立ち止まる: 記録によって、自分の心が休息を求めているサインに早めに気づくことができます。「今日はこれ以上頑張らないでおこう」「少し休憩が必要だ」といった判断を下しやすくなります。
初心者でも簡単!『今日の気分』の記録方法
「記録なんて面倒くさい」「どう書けばいいか分からない」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。ご安心ください。複雑な記録は一切必要ありません。大切なのは「続けること」ですから、まずは最も簡単な方法から始めてみましょう。
ここでは、いくつか例をご紹介します。自分たちに合う方法を選んでみてください。
- 一言で表現:
- 例:「穏やか」「少し疲れた」「ワクワク」「考え中」
- 最もシンプルです。その日の終わりに、心に浮かんだ一番しっくりくる言葉を書き留めます。
- 簡単な点数付け:
- 例:「気分:70点」「エネルギーレベル:★☆☆☆☆」
- 100点満点や5段階評価など、自分なりの基準で点数をつけます。数字や星で表現するため、後で見返したときに変化が分かりやすいでしょう。
- アイコンや絵文字で:
- 例:😊😢😠😐
- 手書きの絵でも、スマートフォンの絵文字でも構いません。直感的にその日の気分を表すものを選びます。
- 箇条書きで良かったこと/感謝したこと:
- 例:「今日良かったこと:青空が綺麗だった」「感謝:〇〇さんが手伝ってくれた」
- ネガティブな気分の日でも、良かった点や感謝できる点を探すことで、心の状態を少し前向きに捉える練習になります。
これらの記録は、ノートの片隅に書いたり、スマートフォンのメモアプリに入力したり、あるいはこのサイトのウェルネスダイアリー機能を使ったりと、様々な方法で残すことができます。まずは「これならできる」と思う方法で、一日一行でも良いので始めてみましょう。
記録を夫婦で「共有する」ことの意義
一人で記録するだけでも自分自身の理解は深まりますが、それを夫婦で共有することには、さらに大きな価値があります。
- お互いの状態を知るきっかけになる: パートナーが今どんな気持ちでいるのか、何にエネルギーを使っているのかを知る手がかりになります。
- 無理しているサインに気づける: 「なんだか最近、いつもより点数が低いな」「『疲れた』という言葉が多いな」など、記録の変化から、パートナーが無理をしているサインに気づきやすくなります。
- 共感や理解を深める: パートナーの心の状態を知ることで、「そうか、こういう日だったのか」と共感し、より深く理解することができます。
- 会話のきっかけになる: 記録した内容について「今日の気分、どうだった?」「何かあった?」と自然な会話が生まれます。
記録から始まる『夫婦の労り合い』:具体的な共有と声かけのヒント
記録を共有することは、単に情報を見せ合うことだけではありません。そこから生まれる「労り合い」こそが、夫婦の心のウェルネスを高める鍵となります。
ステップ1:共有する時間と方法を決める
毎日寝る前、週末にまとめてなど、夫婦で「いつ」「どのように」記録を共有するかを決めましょう。無理のない頻度で構いません。
- 例1:夜、寝る前に少しだけ:
- 「今日の気分、どうだった?」と声をかけ、それぞれが記録を見せ合ったり、口頭で伝え合ったりします。
- 例2:週末のゆったりした時間に:
- 一週間の記録を見返しながら、「この日は大変だったね」「この日は楽しかったみたいだね」と振り返りの会話をします。
- 例3:サイトの共有機能を使う:
- お互いの記録を共有設定にしておき、それぞれのタイミングで閲覧できるようにします。
ステップ2:記録を元に、ポジティブな声かけをする
共有した記録に対して、優しい言葉をかけ合いましょう。批判やアドバイスではなく、相手の感情を受け止める姿勢が大切です。
- 「大変だったね」「疲れたね」:ネガティブな記録に対しては、まず共感を示します。相手の辛さを認めてもらえるだけで、心は軽くなることがあります。
- 「今日は頑張ったね」「よくやったね」:気分が低かった日でも、一日を過ごしたこと自体を労います。
- 「楽しかったんだね!」「何か良いことあった?」:ポジティブな記録には、一緒に喜びます。詳細を聞いてみるのも良いでしょう。
- 「何か、今できることある?」:もし相手が辛そうなら、具体的なサポートを申し出ます。無理強いはせず、「いつでも言ってね」という姿勢が大切です。
- 「いつもありがとう」:日頃の感謝を伝えます。相手の存在自体が心の支えになっていることを伝えましょう。
ステップ3:必要に応じて、一緒にリラックスする時間を作る
記録から相手の疲れやストレスが感じられたら、二人で一緒にリラックスできる時間を持つことを提案してみましょう。
- 短い散歩に出かける
- 好きなお茶を淹れて一緒に飲む
- 静かに音楽を聴く
- お互いに簡単なマッサージをする
大きなことをする必要はありません。パートナーの心の状態に寄り添い、「一人じゃないよ」というメッセージを伝えることが重要です。
続けるためのヒント
- 完璧を目指さない: 毎日記録できなくても大丈夫です。数日忘れてしまっても、気づいたときにまた再開すれば良いのです。
- 楽しむ工夫をする: 記録するための可愛いペンやノートを使ったり、共有する時間にお気に入りのお菓子を用意したりと、小さな楽しみを取り入れてみましょう。
- 変化を認め合う: 記録を始めたばかりの頃と比べて、感情のパターンや対処法に変化が見られるかもしれません。小さな進歩もお互いに認め、褒め合いましょう。
まとめ:心のウェルネスを夫婦の新しい習慣に
『今日の気分』を記録し、夫婦で共有するという小さな習慣は、お互いの心の状態への関心を高め、理解を深め、そして何より「労り合う」関係性を育むための素晴らしい方法です。
健康習慣がなかなか続かない、夫婦で何か始めたいけれどきっかけがないと感じている方も、まずはこの「心の記録」から始めてみてはいかがでしょうか。難しい知識や特別な道具は不要です。必要なのは、少しの意識と、パートナーへの優しい気持ちだけです。
このサイトで、皆さんが無理なく記録を続け、パートナーとの繋がりを深め、日々の心のウェルネスを育んでいけることを願っています。まずは今日から、「今日の気分」をそっと記録に残してみませんか。そして、勇気を出してパートナーと分かち合ってみてください。きっと、二人の新しいコミュニケーションが生まれるはずです。