自分の『心地よさ』と『小さな不調』に気づくウェルネス記録:夫婦で共有して『お互いの体調を気遣う』ヒント
ウェルネス記録で自分自身を知る第一歩を踏み出す
ウェルネスという言葉を聞くと、特別な運動や食事制限を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ウェルネスの第一歩は、まず自分自身の心と体の状態に目を向けることから始まります。
「なんとなく調子が良い日」や「どうも体が重い日」、理由もなく気分が晴れない時など、日々の自分には様々な状態があります。これらの「なんとなく」や「小さな変化」に意識を向けることは、自分にとって何が心地よく、何が負担になっているのかを知る大切な手がかりになります。
ですが、私たちは日々の忙しさの中で、つい自分の感覚を後回しにしてしまいがちです。「体調が優れないな」と感じても、そのままにしてしまったり、「別に大したことない」と見過ごしてしまったりすることは少なくありません。また、自分の感じていることを言葉にして整理することは、意外と難しいものです。
ここで役立つのが「ウェルネス記録」です。日々の体調や気分、簡単な活動内容などを書き留めることで、自分の心と体の状態を客観的に捉えることができるようになります。記録は、自分自身への理解を深め、自分にとって最適なウェルネス習慣を見つけるための羅針盤となるのです。
なぜウェルネス記録が自分に気づきをもたらすのか
ウェルネス記録をつける最大のメリットは、「なんとなく」を「明確な情報」に変えられることです。日々の記録を振り返ることで、特定の行動や状況が自分の体調や気分にどう影響しているか、パターンが見えてきます。
- 「甘いものを食べた日の午後は、集中力が落ちやすいな」
- 「夜に軽いストレッチをした日は、ぐっすり眠れる気がする」
- 「雨の日は気分が沈みがちだけど、好きな音楽を聴くと少し楽になる」
このように、記録を通じて自分自身の「心地よさのヒント」や「小さな不調のサイン」を発見できるようになります。これは、自分自身を労わり、心身のバランスを整えるための重要な自己理解です。例えば、記録から特定の曜日に疲れやすいことが分かれば、その日は無理をしないように計画を立てたり、早めに休息を取ったりといった対策を講じることができます。
自分に気づくための具体的な記録項目例
ウェルネス記録は、決して複雑である必要はありません。初心者の方でも無理なく始められる、簡単で続けやすい項目から試してみることをお勧めします。
例えば、以下のような項目からいくつか選んで記録してみてはいかがでしょうか。
- 今日の体調:
- 簡単な自己評価(例: 5段階、または「とても良い」「良い」「普通」「少し不調」「かなり不調」)。
- 具体的な症状のメモ(例: 頭痛、肩こり、胃もたれ、だるさなど)。
- 今日の気分:
- 天気マークや絵文字での表現(例: 🌞晴れ、☁️曇り、☔雨、😊楽しい、😥悲しい、😠イライラ)。
- 簡単な一言メモ(例: 仕事がうまくいった、少し疲れた、リラックスできた)。
- 睡眠:
- 睡眠時間(例: 7時間)。
- 睡眠の質(例: ぐっすり、途中で目が覚めた)。
- 食事:
- 特別な食事や気づき(例: 外食した、野菜をたくさん食べた、食べすぎた)。
- 食事後の体調の変化(例: 胃がもたれた、元気が出た)。
- 活動:
- 軽い運動をしたか(例: 15分散歩)。
- 休息できたか(例: 昼休憩で少し横になった)。
- 何か新しいことを試したか。
- その他:
- 天気、生理周期、仕事の忙しさなど、体調や気分に影響を与えそうなこと。
最初は完璧を目指さず、まずは1つか2つの項目から始めてみてください。記録すること自体を習慣にすることが大切です。手書きのノートでも、スマートフォンのメモ機能でも、使いやすい方法で始めてみましょう。
記録を夫婦で共有することの意義と『気遣い』を深めるヒント
自分のウェルネス記録を通じて自己理解が深まったら、次にその記録を夫婦で共有することを考えてみましょう。これは、サイトコンセプトである「夫婦それぞれのウェルネス実践記録を共有し、互いに励まし合う」ことに繋がる、非常に価値のあるステップです。
記録を共有することには、以下のような意義があります。
- お互いの「見えない頑張り」や「小さな変化」に気づける: 口頭でのやり取りだけでは伝わりにくい、日々の体調や気分の機微を、記録を通じて知ることができます。
- 「不調のサイン」を見逃さない: 相手の記録を見ることで、普段の様子からは気づきにくい疲れやストレスのサインに気づきやすくなります。「今日の体調が少し悪いみたいだけど大丈夫?」といった具体的な声かけがしやすくなります。
- 「心地よさ」を共有し、一緒に楽しむ: 相手がどんな時に心地よさを感じているかを知り、その体験を共有したり、一緒に取り組んだりすることで、二人の時間や関係性をより豊かなものにできます。
- 一方的な関心ではなく、お互いに関心を持つ関係へ: 記録を共有することは、お互いへの関心を示す行動そのものです。相手の記録に目を向け、自分の記録も共有することで、双方向のコミュニケーションが生まれます。
- 励まし合いの具体的な根拠になる: 「毎日散歩を続けているね、すごい!」「睡眠時間が増えて、体調が良くなっているみたいだね」など、記録に基づいた具体的な言葉で相手を励ますことができます。
記録を夫婦で共有する際のヒントは以下の通りです。
- 無理のない範囲で共有する: 全ての詳細を毎日共有する必要はありません。特に伝えたいこと、相手に知っておいてほしいことなどをピックアップして話したり、サイトの共有機能などで全体像を見せたりと、お互いに負担にならない方法を選びましょう。
- 記録について話す時間を作る: 毎日数分でも良いので、記録を見ながらお互いの状態について話す時間を持つと、コミュニケーションが深まります。
- 「評価」ではなく「理解」の姿勢で: 相手の記録に対して、批判したり、アドバイスを押し付けたりするのではなく、「そう感じているんだね」「こういう変化があったんだね」と、まずは相手の状態を理解しようとする姿勢が大切です。
- 自分の記録も共有する: 自分だけが相手の記録を見るのではなく、自分の記録も開示することで、お互いに安心して共有できる関係が生まれます。
記録が紡ぐ、自分と夫婦の新しい物語
ウェルネス記録は、単に日々の出来事を書き留める行為ではありません。それは、自分自身の心と体との対話であり、そして、その対話を夫婦で共有することで、お互いへの理解と気遣いを深める貴重な機会となります。
自分自身の「心地よさ」や「小さな不調」に気づくことは、自分を大切にすることに繋がります。そして、それを夫婦で共有し、お互いを気遣い合うことは、二人の関係性をより温かく、支え合うものに変えていく力を持っています。
もしあなたが「何からウェルネスを始めれば良いか分からない」「一人だと続けられない」「夫婦で何か一緒に取り組みたいけどきっかけがない」と感じているなら、まずは簡単なウェルネス記録から始めてみてはいかがでしょうか。そして、その記録を夫婦で共有し、お互いの状態を知り、労り合うことを試してみてください。
わたしたちのウェルネスダイアリーは、そのようなあなたの、そしてあなたとパートナーの一歩をサポートするための場所です。ここで、記録を通じて自分自身を知り、夫婦で共有し、互いに励まし合いながら、心地よい毎日を共に紡いでいくお手伝いができれば幸いです。